SNSマーケティングとは?具体的な5つの手法と成功事例を徹底解説
SNSマーケティングとは、InstagramやTwitterなど人気SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を活用してファンを獲得し、企業の売上・ビジネス成長につなげるマーケティング活動のことを指します。
とはいえ、SNSマーケティングをどのように行えばいいか具体的なイメージがわかないという方もいるでしょう。
SNSマーケティングとは
なぜSNSマーケティングが注目されているのか
SNSマーケティングで活用されている人気ソーシャルメディア
SNSマーケティング5つの手法と具体的な活用例
SNSマーケティングを実施する5ステップ
SNSマーケティングを実施する際のアドバイス
企業のSNSマーケティング成功事例
をわかりやすくまとめて紹介していきます。※上記リストをタップ(クリック)することで目的項目までジャンプできます
自社でSNSを活用したマーケティングを行う際の参考としてお役立てください。
目次[非表示]
1SNSマーケティングとは
2SNSマーケティングが注目されている理由をデータを見ながら解説消費者と企業のSNSの利用率が高まっている
検索エンジンよりもSNSで情報収集している人が増えている
SNSに影響されて商品を購入する人も多く存在している
3SNSマーケティングのメリット認知度拡大
情報伝達のスピード向上
ブランディング効果
顧客ロイヤルティ醸成
顧客獲得単価・費用対効果の改善
4SNSマーケティングで主に使われるソーシャルメディアInstagram
Twitter
Facebook
LINE
YouTube
TikTok
5SNSマーケティングの5つの手法の特徴と事例SNSアカウント運用
SNS広告
SNSキャンペーン
インフルエンサーマーケティング
ソーシャルリスニング
6SNSマーケティングを実施する5ステップ1. SNSマーケティングを行う目的を決める
2. 目的を達成するために活用するSNSと手法を決める
3. 目的達成のためのKPIを設定する
4. 運営体制を整え、実施する
5. データから分析を行い次回の施策に生かす
7SNSマーケティングを行う際に意識するべきポイント自社ブランドと親和性の高いSNSとマーケティング手法を選択する
SNSは「企業 対 多数」ではなく、「企業 対 個人」のコミュニケーションと心得る
ITリテラシー、SNSリテラシー、デジタルマーケティングの知見を得ておく
専任の運用担当者やチームを整える
炎上リスクの理解と炎上への対策を整備する
分析と検証を通した長期的な運用を行う
8大人気!SNSマーケティングの成功事例4選SNSマーケティングの成功事例 | Twitter
SNSマーケティングの成功事例 | Instagram
SNSマーケティングの成功事例 | TikTok
SNSマーケティングの成功事例 | YouTube
9SNSマーケティングについてまとめあなたにおすすめの関連記事
SNSマーケティングとは
SNSマーケティングとは、人気SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)を通して消費者とコミュニケーションを行い、ブランド理解を促しファンを獲得したり、購買につなげていくデジタルマーケティング活動です。
具体的には以下の5つ
SNSアカウント運用
SNS広告配信
SNSキャンペーン
インフルエンサーマーケティング
ソーシャルリスニング
がSNSマーケティングの手法として広く活用されています。(詳細は後述)
SNSの普及により消費者も企業もSNSを通して情報発信が気軽にできるようになったことから、消費者と企業がつながるための新たなチャネルとして大きな注目を集めており、実際SNSマーケティングを導入している企業は年々増加しています。
また、消費者による口コミやレビューによってポジティブな共感を生み出せれば大きな話題となり、自社の認知拡大やイメージアップ、売上増加につながるメリットがあるのも特徴です。
一方で、商材がユーザーの期待値を大きく下回るものであった場合、SNS上でネガティブなイメージが拡散するリスクもあるため製品やサービス品質に重点を置き、高いリテラシーをもって運用することが求められます。
SNSマーケティングが注目されている理由をデータを見ながら解説
SNSマーケティングがなぜ注目されているのかを統計データを見ながら簡単に紹介していきましょう。
消費者と企業のSNSの利用率が高まっている
SNSマーケティングに注目が集まる理由として、消費者のSNS利用率が高まっていることが挙げられます。
以下は2021年に総務省が発表した「令和2年通信利用動向調査」によるソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の利用状況を表したデータです。
画像:令和2年通信利用動向調査|総務省
調査結果より、すべての世代で個人のSNS利用率が高まっていることが分かります。
従来では「SNSは若者が楽しむもの」と思われていましたが、40代以降の比較的年齢が高い世代でもSNSが浸透しています。
また、6~12歳のキッズ層のSNS利用率も+13.5ポイントと大きく増えています。
SNSが広い世代の人々の生活に深く根付いてきており、キッズ世代からシニア世代へのマーケティングにおいてもSNSは欠かせない存在となっているといえるでしょう。
また、企業(ビジネス)でもSNSの利用率が増えています。
以下は総務省が2019年に発表した「平成30年通信利用動向調査」による企業のソーシャルメディアサービス(※)の活用状況です。(※SNS、ブログ、動画共有サイトなどの総称)
画像:平成30年通信利用動向調査|総務省
すべての業種でソーシャルメディアサービスの利用率が増えており、中には前年比で10ポイント以上ソーシャルメディアサービスの利用率が増えている業種もあるなど、近年SNSマーケティングの注目が高まっていることも伺えます。
検索エンジンよりもSNSで情報収集している人が増えている
従来では情報収集する際にGoogleやYahoo!などの検索エンジンで調べることが一般的でしたが、現代ではSNSで情報収集をすることも一般化しています。
以下は、株式会社ジャストシステムが2020年に発表した「モバイル&ソーシャルメディア月次定点調査2019年総集編【トレンドトピック版】」による、ファッション情報収集時によく利用するサービスのデータです。
画像:モバイル&ソーシャルメディア月次定点調査2019年総集編【トレンドトピック版】|株式会社ジャストシステム
(注記)グラフの項目は上から「人と違うファッション情報」「流行のファッション情報」「自分に合ったファッション情報」「コーディネートに関する情報」「SNSのネタになるようなファッション情報」となっています。
2016年と2019年を比較して、すべての項目において検索エンジン(Google)の利用率が下がり、SNS(Facebook、Instagram、Twitter、YouTube)の合計割合が増えています。
レジャーやグルメなど別ジャンルにおける情報収集でもこの傾向は同様であり、SNSで情報収集する人の割合が増えていることからも、SNSによる情報発信の重要性が高まっている状況となっています。
SNSに影響されて商品を購入する人も多く存在している
現代ではSNSで情報収集を行い、SNSからの情報に影響されて商品を購入する人も多く存在します。
以下は2018年に市場調査メディア ホノテがミレニアル世代を中心に行った調査の結果です。(※ミレニアル世代とは20代~30代のインターネットやSNSに慣れ親しんでいる世代のこと)
画像:市場調査メディア ホノテ「ミレニアル世代は貯金意識が高く、投資や資産運用に興味あり?消費意識やお財布事情などを調査」
調査によると、買い物をする際にSNSの情報に影響を受けると回答した人は51%(「かなり影響を受ける」7%、「まあまあ影響を受ける」44%)となっており、SNSは消費者が買い物する際の重要な判断材料となっていることが伺えます。
商品の購入検討時に一般消費者によるSNSでの口コミを参考にするといった購買プロセスはもはや一般的になっているのです。
SNSによってはECサイトとしての機能を追加しているなど、今後はSNSがECサイトとして企業・消費者の双方にとって重要なプラットフォームとなっていく動きが活発化することが予想されます。
主なメリットとして
認知度拡大
情報伝達のスピード向上
ブランディング効果
ロイヤリティ醸成
顧客獲得単価・費用対効果の改善
といったメリットがあります。
以下でわかりやすくご紹介していきましょう。
認知度拡大
SNSマーケティングを行うことにより、対象の商品・サービスの認知度を向上する効果があります。
例えばTwitterでは、多くのフォロワーを抱えているインフルエンサーに自社の商品・サービスを紹介してもらうことで、いいねやリツイートを数多く獲得することが可能。
その結果、多くのTwitterユーザーに自社の商品・サービスの認知を拡大することができるのです。
SNSの拡散力を用いることで、強力な認知拡大経路を獲得することができ、消費者の購買行動を促すことができます。
情報伝達のスピード向上
SNSマーケティングは、情報を素早く周知することに関して圧倒的な効果を発揮します。
従来の情報伝達と違い、SNSは情報をリアルタイムで発信することが可能。情報伝達のスピードが速いだけでなく、発信した情報の反応も素早く確認することができます。
SNSマーケティングは、企業が発信したい情報を自由自在な表現で、365日いつでも発信することができるので消費者に対して素早い情報伝達が可能です。
ブランディング効果
SNSマーケティングは、企業はもちろん、企業の商品やサービスのブランディング効果を高めることができます。
人気でフォロワーの多いインフルエンサーに自社商品・サービスを紹介してもらう
多くのいいねやリツイートなどで共感を獲得する
ことにより、多くの人に周知されて企業の価値は高まります。
また企業がSNS上で自社のアカウントを作成して上手く運営することで人気アカウントとなるケースも多いのです。
企業のSNSアカウントが、ユーザーに対して有益な情報を発信し続けて信頼されるアカウントとして確立することも企業のブランディングに貢献します。
顧客ロイヤルティ醸成
企業がSNSを通してユーザーと積極的に交流を持った結果、顧客ロイヤルティが醸成されていくことも、SNSマーケティングの特筆すべきメリットです。
ビジネスシーンで使われるロイヤルティとは、ユーザーが特定の企業や商品・サービスに対して抱く愛着や信頼のこと。
SNSを通して顧客ロイヤルティが高まることで、企業が発信した情報をユーザー自らが発信・拡散してくれることにもつながります。
さらに、顧客ロイヤルティの高いユーザー、すなわち企業のファンが増えることでLTV(ライフタイムバリュー)の向上にもつながり、売上に継続的に貢献してくれるようになります。
顧客獲得単価・費用対効果の改善
SNSマーケティングは、企業にとって大変費用対効果の良いマーケティング手法の一つです。
例えば、
Twitter
Instagram
YouTube
TikTok
Facebook
LINE
といったアクティブユーザーが非常に多い有名なSNSは、すべて無料で始めることができます。
またSNS広告は、マス広告に比べて低いコストで広告を配信できるといったメリットがあり、小回りの利く運用が可能です。
初期コストが低く始められるため、費用対効果が高い施策展開が期待できます。
SNSと一言にいっても、各SNSによって利用しているユーザーや機能、文化が全く異なりますので、自社の目的にあわせてSNSマーケティングに活用するプラットフォームを選択する必要があります。
SNSマーケティングの5つの手法を解説する前に、SNSマーケティングで主に活用されている人気プラットフォームの特徴を簡単に紹介しておきましょう。
Instagramは画像や動画をメインとして配信できるSNSです。美しい画像や動画でブランドの世界観を訴求したり、ノウハウ情報コンテンツなどで雑誌メディア化するなどさまざまな形で活用されています。日本国内の月間利用ユーザー数は3,300万人。
投稿後24時間で消えるストーリーズ機能やライブ配信機能など、ミレニアル世代と相性の良い機能が多いのが特徴です。
ユーザーは20代~30代の女性が多い印象ですが、今では男性比率も40%を超えており男女から人気のSNSとなっています。
「インスタグラマー」などインフルエンサーの活動も盛んで、数万人~数百万人というフォロワーに対して企業PRをしてもらう「インフルエンサーマーケティング」が行われるプラットフォームとしても人気です。
親会社であるFacebook社のユーザーデータを元にした詳細なターゲティング広告を活用できる点も強み。
インスタグラマーの投稿を自社広告として配信できる「ブランドコンテンツ広告」やターゲットにシンプルな質問ができる「アンケート広告」など見た人の反応を促す広告も多くの企業で取り入れられています。
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TwitterはテキストベースのショートメッセージによるコミュニケーションがメインのSNSです。日本国内の月間利用ユーザー数は4,500万人。
ユーザーと近い距離間でコミュニケーションをとることも可能のためファンを獲得する目的で利用している企業も多く見受けられます。
トレンド情報収集に強みを持っており、「今」話題になっている情報を集めたり、リアルタイムのイベントと連動して実況ツイートをするなどの活用法も人気。
また、「リツイート」というシェア機能も特徴的であり、ワンタップで自分のフォロワーへおすすめのTwitter投稿を共有できるため、爆発的な拡散(通称「バズる」)が期待できるSNSです。
「フォロー&リツイートキャンペーン」など、拡散性の高さを生かしたTwitterキャンペーンはユーザーが手軽に参加できるため多くの企業で実施されています。
Twitter広告配信もでき、Twitter広告はリツイートによる2次拡散の費用がかからないため、上手くシェアされれば費用対効果を高めた効率的なマーケティングが可能です。
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Facebookは世界で最も利用ユーザー数が多いSNSです。日本国内の月間利用ユーザー数は2,600万人。
実名登録制のSNSであり、学歴、仕事、ライフステージなど様々な情報をもとにしたターゲティング精度の高い広告配信が強み。
「Facebookページ」機能ではホームページのように情報を発信することが可能。イベントページも作成できるため集客にも役立ちます。
日本においては10代の利用率が低いため若年世代へのアプローチとしては不向きな一方、30代~40代という比較的高めの年齢層のユーザーが多い特徴があります。
国内ユーザー数は減少している印象ですが、これは日本独特の傾向であり、世界ではメジャーなSNSとして大変人気です。
国内では年齢層高めのターゲットへのアプローチに。また、海外マーケティングを行う上では重宝するSNSと言えます。
LINE
LINEは日本にてもっとも月間ユーザー数が多いSNSであり、連絡用、コミュニケーションツールとして大変多くの人が活用しています。日本の月間利用ユーザー数は8,300万人。
利用層は20代が最も多く、30代~50代以上の比較的高い年代の人にも活用されている特徴があります。
日本で最も利用者の多いSNSのためユーザーの母数が多く、LINE公式アカウント運用により他のSNSよりもさらに多くのターゲットユーザーへ情報発信やコミュニケーションできるメリットが強みです。
また、若年層~高年齢層まで幅広いユーザーがいるため、LINE広告を配信するなどもターゲットへ情報を届けるために効果的。
LINE広告はユーザーのトーク一覧画面をはじめ、LINEニュースやLINEマンガなど、同社が提供している別のサービスへも配信できる点も大きな強みとなっています。
YouTubeは世界で最も人気な動画配信プラットフォームです(インスタラボでは動画を通したコミュニケーションの場としてYouTubeをSNSと位置付けています)。日本国内の月間利用ユーザー数は6,200万人。
日本国内では10代~40代にかけて幅広い年齢層のユーザーに利用されています。
YouTubeにて多くのフォロワーを集める「ユーチューバー」はエンタメから専門的な話題まで多種多様が存在。YouTubeにおける「インフルエンサーマーケティング」は他SNSと比べても市場が大きい特徴があります。
ライブ配信機能もあるため、ライブコマースなどで商品のPRを行ったり、スーパーチャットという投げ銭システムにより収益化できるなど幅広い活用法があるのも魅力です。
Google社傘下のサービスのため、ビッグデータを活用した広告配信もあわせて可能。
ミレニアル世代に刺さる縦型動画広告フォーマットも導入されており、活用の場面は今後さらに増えることが予想されます。
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2019.3.28
TikTokは主に15秒のショートムービーを音楽に合わせて配信できるSNSです。日本の月間利用ユーザー数は950万人。
様々なBGMを付け加えたり、エフェクト追加やトリミングなど動画の編集も簡単。
スマートフォンの縦型画面に最適化されているため、音声・楽曲にあわせて訴求力の高いダイナミックな動画を配信することができます。
また、各ユーザーのTikTokアプリ起動時に広告を表示できたり、ユーザー参加型コンテンツとして広告を配信し大きな拡散(バズ)を生み出す「ハッシュタグチャレンジ」というタイプの広告を配信できるのもTikTokならではの特徴です。
日本においては特に10代の若い世代に好まれている傾向があるため、Z世代など10代~20代をターゲットとした製品を展開する際に活用するとよいでしょう。
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SNSマーケティングは「SNSを活用したマーケティング」ではありますが、具体的にどのような手法を指すのでしょうか。
SNSアカウント運用
SNS広告配信
SNSキャンペーン
インフルエンサーマーケティング
ソーシャルリスニング
を挙げることができます。
それぞれどのような特徴があるのか、事例を交えつつ解説していきましょう。